救急車の中で出産、費用は?産まれた場所は?




私の出産経験

私は看護師でありながら、お恥ずかしいのですが、救急車の中で出産しました。

皆様の参考になるかわかりませんが、その経験をこちらに記載します。

陣痛タクシーの登録

事前にネットから陣痛タクシーの登録をおこないました。地域によって管轄しているところが違うので、自分の地域で登録をおこないます。

登録すると、登録番号が知らされるので、控えておきます。私は夫にも伝えておきました。

その際、注意しなければならないのが登録している電話番号です。

私は自分の携帯電話の番号を登録しておいたのですが、電話を掛ける際、自分ではなく夫の携帯電話から電話をしたら、「登録している電話番号と違いますが」と言われ、伝えられていた登録番号を言っても確認します、と、少し待たされました。そのため、電話をする際は、登録している電話番号から掛けることをお勧めします。

初産婦の陣痛ってどんなもの?

出産はだれにとっても初めてのこと。陣痛ってどんなものかわからないですよね?

ネットでは、生理痛のような感じ、とか、お腹が張る、とか、しくしくする、とか言いますが、これは経験しないとなかなかわからない痛みだと思います。私は、一番近いのは生理痛のような感覚でしたが、はじまりのときは生理痛、本格的な陣痛は言葉には表せない感覚でした。

初産婦にとっておしるしは心の準備ができる?

夕方、少し生理痛のような痛みがあるな、と思っていましたが普段通りの生活をしていました。

少し濡れた感じがしたのでトイレに行ってみると、トマトの色のような出血が少しティッシュに付着しました。

なんとなく、おしるしがあるともう少しだ、と思えたので安心しました。破水からくると焦ってしまいそうですが、おしるしは一種のサインだと思ったら、おしるしからきてくれてよかったと思いました。

その後、シャワーとお風呂を済ませ、ご飯も食べた後でしたのでここからどうやってお産が進んでいくのかネットで調べていました。

おしるしが来ても、そこから1週間生まれなかった、すぐに陣痛がきた、などいろいろな経験をみていると、お産はすぐか、もしかしたらまだまだ先かも、と考えていました。

陣痛の間隔が10分おきになるってそんなに正確にくるものなの?

私の場合、夜の7時頃から前駆陣痛のような痛みがありました。前駆陣痛とは、本陣痛の前段階のもので、痛みも弱く、不定期な間隔の子宮収縮とされています。15分間隔だったり8分できたり、と不定期でかつ軽度の生理痛のような痛みでしたので、まだ本陣痛につながらないか、と家でゆっくりしていました。

私の知り合いは、総合病院(200床くらい)で産もうとしていましたが、陣痛が10分間隔になったと思って受診し入院しました。しかし、そこから陣痛の間隔が15分、20分と長くなり、一旦家へ帰らされました。さらにその翌日にまた10分間隔になって入院しましたが、結局お産が進まず、また帰らされた、と聞き、何度も帰らされるのは面倒だなぁと考えていたため、私は、陣痛が本当に10分をきるくらいになったら病院へ電話しよう、と考えていました。(ちなみに入院は1泊1万円程度だったとのことです。)

21時まで不定期な陣痛が続きました。そして徐々に生理痛のような感覚の痛みも強くなってきました。

22時に、6分おきに痛みが来たり13分おきに痛みがきたり、と感覚が短くなってきたので助産院へ電話をすると、「陣痛の間隔が7分おきになったら電話ください」と言われました。そうか、陣痛って定期的に来るようになるのか。初産だとここから長いからもう少し家で頑張らなきゃか、と考えていましたが、なんだかう〇このほうが行きたくてしょうがなくなってきました。先に出しておいたほうがいい、と思いトイレで踏ん張ろうとしますが、もちろんでてきてくれません。病院であればこういう場合は浣腸をして先に大を出してくれたりするそうですが、家ではどうしようもありません。(この時少し踏ん張ってしまったのがお産につながった可能性があるので、皆様は真似しないでくださいね。)

そうこうしている間に22時30分、風船が割れるような破水が起こりました。

※ちょろちょろ流れる破水は高位破水というもので、赤ちゃんが入っている袋の中にまだたくさんの羊水が残っているのですが、すぐに病院へ連絡し、入院しなければならいそうです。

破水してからすぐに助産院へ電話をすると「すぐに来てください」と。電話を切ったすぐ直後にとてつもない痛みがきました。夫は急いで登録していた陣痛タクシーを呼ぶと20分くらいかかると…。私はタクシーで行くつもりでいましたが、痛みがすぐにやってきます。この時の陣痛は3分~5分だったと思います。お腹の中で赤ちゃんが出たそうに、自分の意志とは別でお腹を押してくる感じでしょうか。いきまないようにしたくても勝手にいきんでしまいます。産まれそうな感覚になってきたため、「もうだめかも…」と夫に言うと、夫はすぐ病院へ電話をしました。助産師さんから「救急車で来てください」と指示をもらったため、夫はすぐに救急車を要請しました。

救急車の中での出産

救急車は5分で着くと言われたそうですが、夫はその5分も長く感じたようです。

私は横たわり、陣痛の度に大声で叫ぶしかありませんでした。

救急隊員が到着し私は担架で運ばれました。この時陣痛タクシーもちょうど到着しましたが、もう産まれそうという感覚でしたので、救急車に乗りました。

病院までは車で約20分ほどの距離でした。

救急車の中で血圧計、SpO2(血液内の酸素の量を測る機械)を装着されました。

救急車の中で、救急隊員に保険証と病院の診察券を見せてと言われますのですぐに出せるところにおいておくとよいと思いました。

陣痛が何度も来る中で、私は我慢ができず陣痛の度にいきんでしまっていました。この時隊員さんは助産師のような介助は行いませんが、バイタルサイン(お母さんの状況)は確認してくれていました。赤ちゃんの心拍を測る機械なども装着しませんでした。左を下にしたほうがよい、ということを私自身も知っていましたが、その時は忘れていました。救急隊員は、妊婦は左下のほうが楽ですよね、と声をかけてくれたので、はっと気づき、体位を変えました。(右に大事な血管があり、圧迫しないよう、左下にしたほうがよいとされています)

病院へ到着する前に「なんかもう出てきてる気がする」と感じ、救急隊員へ伝えると「頭が出てきている、ここで出産しましょう」と言われました。この時陣痛の痛みが強く、膣の痛みなど何も感じなかったです。

次の陣痛で頭が出て、その次の陣痛で出産となり、23時ちょうど、救急隊員があかちゃんを取り上げてくれました。

赤ちゃんはすぐに泣き声をあげてくれたので安心しました。

救急隊員はへその緒にクリップをかけることはできますが、へその緒を切ることは医療行為なので、できないそうです。赤ちゃんは私の股の間で毛布にくるまって病院の到着を待つこととなりました。寒い1月の時期でしたが、赤ちゃんは頑張っていてくれました。

救急車から産院の中へ

救急車が助産院へ到着すると、産婦人科の先生は赤ちゃんのへその緒を切って、赤ちゃんは先に院内へ運ばれました。私は担架から車いすへ移り、処置台の上に乗りました。

幸いなことに出血は少量でした。

しかし、会陰部はもちろん裂けてしまっており、処置台で40分も縫合されました。

膣円蓋に及ぶ裂傷で、別ページでも紹介していますが、会陰縫合をおこないました。こちらは加入していた医療保険適応となるためお金が戻ってきたのでラッキーでした。

出産のときに出る保険金、会陰切開(会陰裂傷)で医療保険料おります

2019.03.23

赤ちゃんは保育器に入りました。夜中の出産であったこと、その日に生まれた子が何人かいて病室は満室だったこと、などもあったからか、助産師さんが忙しそうで、赤ちゃんを見たい、と伝えましたが、赤ちゃんとのご対面は翌日となりました。

翌日はすでに保育器から出て母子同室となりました。

救急車の中で出産すると料金はどうなるの?出産した場所はどこになるの?

救急車の中で出産したからと言って費用が安くなることはありません。

出産は、胎盤が出た病院でおこなった、とみなされ、出産費用として経腟分娩と同じ料金を請求されました。

また、出産した場所も、胎盤が出た場所、となり、その病院と記されました。

取り上げた人の名前も、胎盤を出した医師の名前でした。

救急車に乗ったお金はもちろん無料です。

隊員の方のお名前など聞けませんでしたが、無事お産ができて本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。

まとめ

お産で救急車を呼ぶのはいけない、とされていますが、産院が必要とした場合はいけないことはない、と思います。そのため、救急車を呼ぶ前に、まず産院に確認を取ることをお勧めします。陣痛で焦ってパニックになっているとなかなかできないかもしれませんが、陣痛の合間は少し落ち着きますので、電話をしたり、最終的な荷物の準備(直前に準備する携帯電話の充電器など)をしてみましょう。

私の経験ですので、もしかしたらここに書いてあることと違うこともあるかもしれません。一つの経験談としてお読み頂ければ幸いです。

なにより赤ちゃんはもちろん、お母さんも無事であることが第一だと思います。私は20日も早く出産となったため、あまり出産の手順をイメージしていませんでした。そのため落ち着いて考えられずに焦ってしまいました。初めての出産は、イメージトレーニングや出産準備をしっかりおこなっておくとよいと思います。









ABOUTこの記事をかいた人

Anna

現役看護師Annaです。仕事をしながら、時には辞めて数ヶ月から1年休んで旅に出て、10年かけて世界一周しました。現在は子育てに励んでいます。旅と子育てについてのブログを随時更新していきたいと思います。